12/18/2016

ロシアは領土返還する必要を感じなかった

タイトルの言葉に今回の北方領土交渉の結果は尽きるのではないか。

外交でとくに領土交渉は国と国の正義のぶつかり合いとなる。一方の国の正義が絶対的となることはない。ロシアにとっても正義なので、それに日本の相対的正義をぶつけても解決にはつながらない。相手国ロシアが「引き渡し」の必要性を感じるまで問題は解決しないだろう。

必要性を感じるのは相手国が経済力、軍事力で大国の場合だ。中国が比較的小国時代に米国は中国の主張する「一つの中国」論を認識したにすぎない。いま、次期大統領がこの論を無視してかかったところ、オバマ大統領はあわてている。中国が大国になったいま、その主張は無視はできない。

今回から日本がシベリア開発を援助するというバーターを持ち込んだ。対中国包囲網のためだ。ロシアも当然日本のそのような弱みも知っている。だから、領土交渉のほうにはなんの影響も与えなかった。日本が大国になって、ロシアが困るような外交を展開するようになればロシアはそれに敬意を表するようになる。

0 件のコメント:

コメントを投稿