9/16/2013

一部帰還だけでは社会生活にならない

畑村洋太郎ほか「福島原発事故はなぜ起こったか」を読んだ。畑村氏はそのなかで「除染はできない。最終処分地を皆が忌避するので」としている。

いま、除染基準を空間線量1ミリSv/yと厳しくしているのを20ミリにすれば大部分の地域で除染が必要なくなり、すぐにでも帰還できる。20ミリといってもICRPの広島長崎の疫学知見からの100ミリより五倍安全だ。


それでも不安な人には、

①空間線量は屋外の地面の値なので、大部分の時間を屋内で過ごし、外でも地面に寝ない(という普通の)生活をしていればOK。
②内部被曝を避けるためには自家の菜園とか井戸水のものを摂取しない(市販の食品とか水道水はその地域のものではないし、検査済みだ)
③問題のセシウム137はすでに土壌に吸着しており、空中に再飛散しないので、呼吸によって取り入れられることはない。
④その土壌も長期間で見れば降雨による流出で自然除染が期待される。また、半減期は30年なので、時間がたてば減少する。発がんに要する期間中、高い値のままではない。

そうは言っても、帰還が進まないのは、一部の人だけが再居住しても、もとしていた全員の社会生活は戻らないからだ。

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