9/11/2012

1ミリに厳しくしておいて影響が重大だと

昨夜のTVタックルは、脱原発で日本経済は大丈夫か、がテーマだった。全体が原発ゼロの問題点を心配する基調だった。

討論は脱原発グループと原発容認グループに分かれた議論となった。残念だったのは、放射線の悪影響と電力料金問題など、すべてが技術などに裏付けられるべき議論のはずなのに、(とくに脱原発派のほうで)感情的な反論が見られたことだ。

福島県内の放射線残留強度の議論では、ICRPが勧告している復旧時の1~20mSv/年の幅のうち日本国政府は当初の20から1に強化したことの是非。20を主張する池田信夫氏に対する脱原発派の反論は「池田さんはそこに住めますか?」のみだった。これでは議論にならない。100mSv/年以下の低線量では放射線障害増加の有意性が認められていない。だから、避難基準を1にするか20にするかは帰宅できる範囲に大きな違いが出る、という議論につながる重大なポイントだ。そこを茶化すのは自身の議論の根拠のなさを露呈している。

既存の原発を再稼働しなければ日本経済への悪影響など様々な支障が出る。しかし、安全性が大前提だ。そこで、池田氏は原発事故では一人も死んでいない、と主張。しかし、脱原発派は十万人近くの人が避難生活を余儀なくされている、と重大さを主張。しかしこの人数の多さも、上記の避難基準が不必要に厳しいからとも言える。

脱原発派は(根拠なく?)基準を厳しくしておいて、だから、(死者はなくとも)事故の影響が大きい、とマッチポンプ的な主張をしているように思えた。

0 件のコメント:

コメントを投稿