2/13/2012

経済性となにより多様化が必要なエネルギー源

福島第一原発事故後の原発見直しの動きで日本の今後のエネルギー政策のあるべき姿が議論されている。そのなかで経済性の観点以外で忘れられがちなのがエネルギー安全保障と温暖化ガス削減の前提条件だ。
 安全保障には純国産の再生可能エネルギー源も今後必要となろうが、火力発電の燃料の種類とその輸入元の国も含めた多様化が不可欠だ。いま、原発の稼働基数が最少になって、代替としてLNG燃料のガス発電がそのほとんどとなっており、多様化とは逆の動きになってしまっている。日本がLNGを集中調達することによる価格の高騰も問題となっている。
 もう一つの問題点であるCO2ガスはLNGからの排出量は他の石油石炭よりも少ないもののバカにならない。原発からは運転中の排出はゼロなので、排出量を地球規模で減じていくプログラムに破綻を来すことになる。(文痴は人為的温暖化理論には懐疑的だ)
 ベストミックスにすべきなのである。原発も事故前の計画では50%のシェアを目差していたが、これでは、事故が起きて今回のように全ての原発が止まるようなことになれば、半分がなくなってしまう危機となる。LNGも石油あるいは石炭もそれぞれ例えば30%を超えるようなシェアにしない。そうなれば、ホルムズ海峡危機で湾岸地域からの石油とガスが全て止まっても30%カットくらいですむ。LNGの一つシェールガスとかメタンハイドレートは原産国が石油とは異なる。後者は日本近海での産出が期待されている国産エネルギー源だ。原発もウランという「燃料」の輸入が必要だ。その量を最小にする増殖炉の技術も今後発展する芽をつんではならない。そのために原発運転を一部で続けるという発想も必要だ。

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