洪水を安全に海にまで流すのは河川の役割だ。そのチャオプラヤ川はそれでも超緩流なので、なかなか洪水が引かない。チャオプラヤ川の巾は数百メートル、深さは数メートルあるので、洪水流下能力は比較的大きい。それに比べ、北方で河川外に氾濫した洪水流は深さが数十センチしかないので、すごく遅い流れとなる。それで、バンコク市にまで洪水が来るのに時間がかかる、(バンコク市にとっては)幸いなことに。
以上のことは氾濫流解析によって洪水流の伝播が予測可能だ。
なお、昭和22年のカスリン台風水害の利根川中流部を破堤させた氾濫流は一週間かかって東京江戸川区に達し東京湾に抜けた。この間の土地の勾配はバンコク周辺より百倍も急だ(見た目は平らだが)。
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