9/28/2011

土砂ダムの危険性を個々に評価すべき

 台風12号豪雨で自然形成された「土砂ダム」(中越地震後は「天然ダム」と言っていた)の破壊に伴う危険度は以下のように判断すべき。
①ダム上流の流域面積が大きいか?これは土砂ダムを越流するときの流量が大きくなるので、それだけ、ダムを破壊する力が大きくなるから。
②ダムに貯まった水量が多いか?これはダムが決壊したときに下流を襲う土石流の量に比例する。(ダム湖の水深測量が必要)
今回の和歌山、奈良両県の場合、①は最上流なので小さい。②は最上流なので河床勾配が急で貯まる水量も少ないだろう。したがって、中越地震後の山古志村(現長岡市)の比較的緩やかな地形での「天然ダム」と比べて破壊に伴う危険性は少ないであろう。だからと言って、対策を全くとらないことにはならないが、危険性の評価は避難体制、緊急工事の方法・工期などに影響する。

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