8/26/2011

化石燃料に頼る危うい日本が続く

 猛暑残暑の時もほぼ過ぎたようだ。東電管内の電力供給危機夏の陣もそろそろ終わりを迎える。この間、厳しさの指標である使用率(使用電力/供給電力)はおおむね80%台までですんだ。98%とかの計画停電を要請するところまでは行かなかった。
 工場、家庭、オフィスなどの節電が徹底されたからだろう。昨年のピーク6,000万kwまでとくらべるとはるかに少ない需要に留まった。しかしなんと言っても、東電の休止火力の再開などの努力により、原発が柏崎の一部号機を除きすべて止まるなか、供給電力を5,000万kw以上に復旧できたのが大きい。
 しかしこれで目出度し目出度しだろうか?休止火力の再開とガスタービン発電には石油と天然ガスの輸入の積み増しが必要だ。化石燃料輸入大国の日本が積み増しをするとなると、価格は高騰するし、その分の電力料金増が予想される(これは素直に料金転嫁してよい)。資源小国である日本が原子力発電を目指したのは、単に発電単価が安いことだけではなく、輸入資源になるべく頼らないという、安全保障政策だったはずだ。それを忘れて、この夏を乗り切ったので万歳、とはいかない。

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