5/18/2011

海岸立地原発でよかったこともある

 福島第一に限らず、日本の原発のすべては海岸沿いに立地している。海水を二次冷却水に利用するためだ。フランスなどは内陸に設置するものが多く、そこでは冷却は巨大な冷却塔による空冷方式だ。
 海岸に立地していたから、津波の被害にあった、というひがみもあるが、メリットも多いのではないか?まず第一に、原発からの同心円の面積が半分は海なので、陸は半分で済んでいる。また、一次冷却水(淡水)の不足に近くにある海水を大量に利用できた。内陸の原発で一次冷却水の不足にはどうするのであろうか?
 それと、水素爆発により飛散、風に乗って北西方向にばらまかれた放射性物質も、多分大半は原発敷地内それも建屋内に残っていると思われ、放っておけば風などで飛散するところ、海水を放水したので、そのなかに固定された。地面に飛散した放射性物質を除染するより、海水に閉じこめられた高濃度汚染水を処理する方が容易だ。場合によったら、高濃度のまま冷却用に循環させても構わない。
 最後に大きな声では言えないが、それらが誤って(あるいは容量をオーバーして)海面に放流されても(実際、低濃度排水は意図的に放流した)、海は無限に近く希釈能力を有する。

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