2/28/2011

年金だけで老後をまかなう無理(主婦の無年金問題に思う)

 日本の年金は個人に対する制度となっている。だから、専業主婦でも、夫が会社員の場合で年金保険料は夫の厚生年金に対して二人分払うが、主婦は払った意識がないまま第3号被保険者として位置づけられている。今回の問題は、そのような制度的欠陥から、夫が退職後、主婦が60才になるまで三号被保険者(専業主婦)から一号(国民年金)に移らなければならないのに、未払いとなり、その間の分は年金未納(将来はその分は年金減額)となることだという。それらへの救済策として過去2年分を遡って支払えばそれ以前の分は納めたことにする現制度に批判が集まっている。
 その批判はあたっている。支払に応じて年金額が決まるという平等性が崩れる。
 しかし、そもそもは年金に対する考えが違うのではないか?
 年金は世代間の応援だとしたら、応援した分(保険料を支払った分)あとになって、若い世代から応援してもらう、ということだろう。だから、年金をかけることは基本は任意でよいのではないか?老後の資金は自分の労働期における蓄えを当てるのが基本だ。それに加えていくばくかの年金があてにできるなら、蓄えは少なくてよいし、死ぬ寸前まで確保しておく必要もない。その程度のものだ。
 年金だけで老後をすべてまかなうというのは、まっとうな人生設計においても、国家財政の負担の限度からいっても、おかしいのではないか?

0 件のコメント:

コメントを投稿