12/20/2010

交通政策に逆行する休日上限割引

 土日休日の1,000円上限高速の割引制度が4月からも継続されそうになっている。もともとは麻生内閣の経済対策で2ヶ年限定(来年3月まで)で始められたものだ。混雑する休日に値引きしたら、観光地の経済対策にはなるかもしれないが、交通政策としては逆だ。だから、リーマンショック後のデフレ対策として時限的に考えられたのだ。経済対策だから、必要がなくなったら、そのときは元に戻す(値上げ)しかない。
 今年の6月に始める予定だった全日2,000円高速の制度は、休日にはその値上げになるとして、当時の小沢幹事長の反対の一声でポシャッてしまった経緯を引きずっているらしい。民主党は将来は無料を目指していたのだから、その点では理屈は合う。しかし、前政権時に用意した3兆円の値下げ財源(道路公団の長期債務のうち3兆円分、政府が肩代わりする替わりに確保)はあと2年で枯渇するという。そのさき、新財源がなければ割引は継続せず、大値上げとなってしまう。値上げの時期を先延ばししたに過ぎないのだ。そのときまで民主党政権は持たないから、どうでもよい、と考えているなら、究極のバラマキ、選挙対策と言わざるを得ない。しかし、こんな事でだまされる地方選挙の選挙民だとは思えないが。

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