11/23/2010

法相心得「二つのこと」に安住しなければよい

 辞任した(更迭された)柳田前法相がその原因になった「二つのことを覚えていればよい」の基本は本当だ。各省の仕事には官僚が担う行政部分とその上の政務三役が担う政治部分がある。後者が政治主導の対象となる。法務省の日常はこの政治主導部分が少ないのであろう。二つの基本は行政部分の長としての最低限守るべきことだ。政治主導があるとすれば、個別の案件では検事総長に対する「指揮権発動」だ。尖閣衝突漁船船長を釈放したときが実質そうだった。隠してはいたが、法相をとおりこして総理あるいは官房長官主導だった。だから、法務大臣は専門家でなくても、初任大臣でも十分つとまる。ベテランだとかえって二つの基本から逸脱する恐れがある。
 柳田前大臣は「二つのことはある」と紹介したうえで「政治部分では法務省を政治主導している(したい)」と答えておけば、単なる前自民党政権時の暴露で終わっていただろう。

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