6/06/2009

長生きが福祉の考えを変える

 年金医療等の高齢者福祉がどうみても破綻しているのに、それに何の根本解決策も示されていない。負担する若い世代が少子化によって少なくなっているのはその原因の一つだが、老人が長生きするようになったことが最大の原因だ。60歳からせいぜい70歳までの10年間だけが給付の対象だったのが、65歳から85歳までの20年間と倍になった。死んでしまえば一切費用はかからないが、生きていてそれも病気がちで医療が高度に対応するようになったので、費用は激増することぐらい誰にでもわかる。人口動態はある程度の未来を予測できるから、それをしなかった福祉政策担当の怠慢だ。
 給付を原則として70歳からとし、70歳までは社会で働き、給付されるより負担する世代に組み込むように考えていくべきだ。平均寿命が長くなっていると言うことは、働ける年齢も延びていることにほかならない。このような根本策を考えずに、単なる予算争奪戦をするのはおろか以外の何者でもない。予算編成とは限りある歳入を合理的に配分された歳出にする作業を経たものだから、反対するのなら、他のどこを削減するのか、あるいは歳入増加策を示したうえで、説明しなければならない。

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