2/10/2009

麻生首相はよくて田母神氏はダメなのか?

 麻生首相が、小泉内閣時代の総務大臣だったころ郵政民営化法案には反対だった、といまになって答弁した。総務相として内閣の一員なので結局は賛成したが、一政治家としては反対だったというのに何の不思議があろうか?内閣という組織の一員にいれば、その長たる小泉首相(当時)の決定に従わなければならない。一政治家の政策を主張することとは別だ。辞任するのでなければ、命令に従わなければならない。
 とすると、矛盾が出てくるのが、さきの空幕長の論文に対する麻生首相の扱いだ。空幕長は上司たる防衛大臣と内閣総理大臣の命令に反したわけではない。自分の意見を言っただけだ。麻生首相が自分の政策は内閣の方針と違ったけれど、いまになって本音を言っているのと同じだ。
 違うのは、首相はトップで、部下たる空幕長は言論を慎めなのかだが、それはないだろう。とすると、戦争の侵略性の有無みたいなきわめて政治的に微妙な問題に踏み込んだからとしか思えない。麻生氏自身も内心は侵略性については主張があるし、それを慎重に扱っていたところ、部下に先を越されたのが致命的だったとしか思えない。

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