12/18/2008

マイナスをゼロにしただけでも

 景気変動はなぜおきるかというと、経済活動のプレイヤー(すなわち全人類)の心理的なものが大きいと思う。適正規模の経済活動から過大になったり(バブル)、過小になったり(パニック)が資本主義自由経済の宿命だ。いまはバブルのあとのパニックになって、全プレイヤーが過小行動へと雪崩を打っている。適正規模以下に行き過ぎている。
 こういうときに有効なのが、ケインズの教える公的需要創出だ。ところが我が国ではこの必要性よりも、公的債務(国債残高)のこれ以上の積み上げを厳正に拒否する世論が形成されてしまっている。おまけに、バブル後の失われた十年に上記総需要政策が効かなかったではないか、という反省から公共需要(公共投資)を悪と見なす根拠にしている。
 実は「効いた」のだ。効いたからあの程度で済んだ。マイナスをゼロには出来た。もっと効かせていれば大きく成功(プラス)したかもしれない。
ここのところはリチャード・クー氏の論拠が正しいと思う。産経新聞12/13の「聖杯はどこに」をご覧あれ
http://sankei.jp.msn.com/economy/business/081013/biz0810130302000-n1.htm

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