8/11/2006

中国の自国向け理屈

中国は日本人の戦争責任には、戦争の罪は一部の指導者にあり、大多数の日本人に罪はない、という論法で赦すのだとしてきた。だから、A級戦犯の祀られている靖国神社に参拝するなどに怒っている。中国の論法に合わない行動を日本がとるからだ。
ドイツもその理屈で、罪をナチスに押しつけて、ドイツ国民に罪はない、と平気だ。さらには、日本もドイツを見習うべきだ、とわざわざ言う始末。

しかし、日本にはドイツのヒトラーのような独裁者はいなかった。独裁体制もなかった。東京裁判でも、戦争共同謀議が成立しなかった。明治憲法下で民主主義が最後まで崩れなかったのだ。だから、戦争に罪があるとすれば、それは国民みんなの罪だ。戦時中の作家による戦果などに関する文章を読むと、国民(の心が一体となった)の戦争だったことがわかる。
一方ドイツはというと、ナチスの政党は民主的に政権をとった。それなのに、国民を免罪し、罪をナチスだけになすりつけるのは、ズルイと言うしかない。
中国こそ、政府と人民は、共産主義の建前にもかかわらず遊離し、一党独裁体制になっている。中国王朝(中共も王朝の一種)が滅亡するとき、人民には関係ない。これが彼らの本当の理屈で、歴代のシナの王朝の盛衰はすべてこのパターンだ。
それを日本に対する理屈にも使っている。まさに、蟹はその甲羅に似せて穴を掘る、である。

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