7/03/2006

防災予算は保険に似たり

河川の水害を予防するなどの防災事業の予算まで削減する動きとなっている。国の債務が過大となっているため、やむを得ないとのこと。「真に必要な」仕事は削減しないとのことだが、防災予算では道路予算のように真には必要でないことまでやってはいない。
災害を完全に防ぐのは不可能だ。確率現象だから、想定以上の災害が来れば、お手上げになる。
防災事業はこの被災確率を下げていくことに意義がある。予算を増やせば、それだけ災害に遭う確率が少なくなる。

保険に似ている。
金持ちはその財産相応に高額の保険に入る(掛け金も高くなる)。もしもの時、失うものが多いから、備えも万全にする。
防災予算も同じで、金持ち日本の財産相応のものとしなければならない理屈だ。
例えば、利根川の埼玉県の堤防が破れると、洪水流は東京湾にまで及び、浸水する埼玉県東部と東京東部三区で直接被害額だけで約33兆円に及ぶ。戦後まもなくのカスリン台風での破堤では約70億円の被害だった。物価水準の差額を加味しても、大変な違いだ。貧乏日本が金持ちになったからだ。

東南アジア、あるいは、アフリカのような低開発国だったら、財産が少なく、災害の時に失うものも少ないから、防災予算は比較的少なくて良い。
高床式の住居だったら、大抵は、床下浸水でおさまる。家が壊れたら、復旧も比較的楽だ。

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