6/13/2006

首都高都心環状は環状線に非ず

小泉首相肝いりの「日本橋川に空を取り戻す会」(第三回)が上空に景観阻害の元となっている首都高都心環状線のこの区間の約二キロを地下移転する案で合意した。4000ないし5000億円かかるという。
景観回復のためにこの額は多すぎないだろうか?キロ2000億以上もかかる。通常の地下道路(四車線)の場合、キロ1000億円(外環の例・・・用地費なしで)がよいところだ。

そもそもこの区間を含む都心環状線は環状道路の役割で建設されたものでない。建設の東京オリンピック当時の環状道路は高速のみならず地上の環七あるいは環八すら完成しておらず(環八は今年全通)、開通を急いだ放射高速道路どうしの都心部での接続を狙ったものだ。1から9号線までを一点で接続する構造はないので、環状接続となった。
いずれは撤去の予定だったのだろう。環八、中央環状、外環等が完成したあかつきには、都市交通上は通過交通は都心を通すべきではなく、これら環状線を利用させるべきだからだ。おまけに、この例のように景観阻害問題が残った。その他の区間でも河川上に建設したものでは河川景観も台無しだ。

解決策としては、移転ではなく、撤去とすべきだ。キロ1000億円の環状高速(中央環状あるいは外環等)の新設に限りある事業費を振り向ける方が合理的だ。

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